20231006 松崎高校探究学習5

松崎に別荘を持つほどの松崎愛の強い吉田先生

今回の松崎高校探究学習のサポートで講義をおこなうのは、静岡大学情報学部の吉田寛先生。静岡大学情報学部は浜松にありますが、吉田先生はなんと松崎町に別荘(自身が仲間や学生と建てた小屋)を持っているんです!なぜ、松崎町に?ですが、町の魅力が保たれ、人が温かく、安心で安全、ゆっくりとした気持ちで時間を楽しめることから、度々訪れたいということで、この地に決めたそうです。
情報学部、と聞くとITとかプログラムといったことを思い浮かべる方がいると思いますが、先生の専門は哲学やガバナンス。特に地域づくりとガバナンスについてを研究されていて、まちづくりにおけるガバナンスとは、自主参加や市民活動「参加と協働」のこと。一方、トップダウン方式は「ガバメント」と呼ばれますが、1990年ごろからガバメントからガバナンスへ変化してきたと言われています。先生は東日本大震災の際に、津波で大きな被害を受けた宮城県山元町で震災の復興にあたり、『「思い出」をつなぐネットワーク 日本社会情報学会災害情報支援チームの挑戦』という本にその時のことが記されています。

今回の授業はまちづくりにおける「参加と協働」について、本プロジェクトでの取り組みを中心に話が進みました。2020年から始まった本プロジェクト。2030年に松崎、自分の住む町をどのような町にしたいかを中高生を中心としたワークショップで考えて生まれた松崎ゴールsや、各チームでの活動、カフェでの多世代交流などについて紹介をしました。

この授業では毎回、講義を聞いて、地域課題を知り、自分なりの解決案を考え、周囲と共有しながら改善していくという流れになっているのですが、その際に「対話」をしっかりとおこなうことを今回、吉田先生は重視しました。まずは自分で考える、そして自分の考えを話す、相手の考えをしっかりと聞いて受け止め、相手と自分の考えの「違い」に気づく、それが対話。相手の意見を批判しないということも対話の大事なポイントです。

静大生2人も参加、映画製作に興味のある方はご連絡ください!

今回の授業には静岡大学の学生も2人参加。新しくできたチームである映画チームで監督を務める松永さんより、映画チームの紹介がありました。映画をつくるという芸術的な活動は、正解がないことや多世代が参加できるということで、まちづくりと親和性がある、学生を中心に活動しており、松崎高校の生徒さんも参加しているということを伝えました。

最後に生徒さんから「大人の考える豊かな町より、楽しい町がいい」という意見がありました。終業のチャイムが鳴ってしまいましたが、豊かさと楽しさは相反するものなのか、共存できるものなのか?というこれでだけで、深い対話ができるという話に後ほどなりました。
次回は、「三余塾チーム」からの講義となります。