20231013 松崎高校探究学習6

金融リテラシー、難しい内容でしたが皆さん真剣に聞いていました。

松崎の三聖人の一人である幕末の教育家「土屋三余」は松崎町に「三余塾」という私塾を開き、町内外から生徒を受け入れ教育に力を注ぎました。その精神を引き継ぎ、学びの機会を提供することを目的に活動をしている「三余塾チーム」。
10/13の松崎高校探究学習では、この三余塾チームから、静岡銀行松崎支店の方が高校生が普段学ぶ機会のあまりない「お金のこと」について、「高校生のための金融リテラシー」というタイトルで、講義をしてくださいました。

金融リテラシーとは、金融面で良い暮らしをするために必要な意識や知識のことと定義し、講義がスタート。高校生に金融リテラシー?まだ早い、と考える方がいるかもしれませんが、昨年から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられ、これにより、クレジットカードをつくる、ローンを組むといった契約が親の同意を得なくてもできるようになります。多くの生徒さんが卒業後に町外に出て一人暮らしをすること、また、SNSを利用したお金関係のトラブルが若い人の間で広がっていることからも、今、高いリテラシーを身に付けておくことは必要なことです。
講義の内容は大きく4つに分けたお話がありました。

1家計とライフプランニング
貯蓄をすることで将来できることが決まる。将来何をしたいかというライフデザインが必要。教育・住宅・老後という人生の3大費用があり、特に大学に進学することにお金が必要となる。病気やケガといったことにも備えなければならない。

2お金を使う
お金の使い方を考えるとき、必要なもの「ニーズ」と欲しいもの「ウォンツ」に分けて必要なものを優先する。キャッシュレス決済についてはメリットと注意点を踏まえて利用する。ペイペイや電子マネー地域通貨)は現金と変わらないが、クレジットカードは手持ちのお金がなくても買い物ができる便利さに注意。

3お金を借りる
お金を借りると利子が生じる。クレジットカードの利用もお金を借りることである。
奨学金については仕組みを理解し、必要であれば活用する。

4金融トラブル
SNSを利用した「友達を紹介して」というマルチ商法や「お金を貸します」といったトラブルが増えている。とにかく自分がその中に入らないことが大事。暗号資産といったものも、自分が理解のできないものは絶対手を出さない。美味しい話は存在しない。トラブルにあった場合は相談し、諦めない。

講義の後は
1:経済的に自立し良い暮らしを送るためにはどうすればよいか?
2:お金を賢く使う方法とは?
3:お金のことで騙されないようにするにはどうしたらいいか?
4:どうしたら自分のやりたいことができるような貯蓄ができるか ?
ということについて一つを選び、まずは個人で考えてから、選んだ問いごとにグループに分かれて対話をしました。互いの意見を否定しない、意見を発表したら拍手、といったルールを設けたことで、かなり活発な対話となりました。

グループから一人発表者を決めて発表。
1:目標を設定し、月に貯蓄する金額を決める。
3:実際にあったお金関係の事件から、対策を学ぶ。自分の考えをしっかり持つ。心配なこと、困ったことが起きたときには信頼のおける人に相談する。怪しいメール、サイトは無視する。
4:節電などの節約を心がける。貯金をして気持ちに余裕を持つ。
といった意見が出ました。

騙される人はものを知らない、勉強をしない人。自分が将来やりたいことをできるのは、勉強をしている人。色々な分野の勉強をして世界を拡げてほしい、という言葉で締めくくられ、私たち大人でも役に立った今日の授業。
特にSNSでの怪しい勧誘などは新しい犯罪でもあり、高校生だけでなく、広くみなさんで気軽に学べる機会があるとよいと思いました。